【一口馬主】収支について解説(支出・収入の考え方)

一口馬主

昨今、一口馬主の注目度合いが高まっている。

その中で必ずと言って聞かれる言葉「儲かるの?」

この点に関しては、

を、ご覧いただきたい。

今日は、一口馬主の収支について注目していく。

また、この点に関してはあくまでも『私、高橋楓はこう考えている』事を綴っていく。

誰が正解で誰が不正解かを書いているものではない。その点だけは事前に申し上げたい。

人に説明する時に私はこの様に話している、という事を文字として残させてもらった。

一口馬主って「いくらかかるの?」

一頭当たりかかるお金は平均すると月におよそ60万円。会員は口数でこの経費を割るので、

40口だと15,000円

200口だと3,000円

400口だと1,500円

500口だと1,200円

となる。

ここからが重要だ。月で見ると安く感じるが、この維持費を頭数で考えるとなかなかの金額になる。

この趣味にいくらかける事が出来るか、そのバランスをとれなければ一口馬主という趣味はお勧めしない。

 

次に、出資した馬が引退までにいくらかかるかを考えたい。

預託料金が発生するのは2歳1月より引退するまで。

仮に勝ち上がれずに引退する場合、番組が無くなる3歳9月に多くの馬は引退してしまう。

もちろん未勝利のまま現役続行やクラブによっては地方移籍もあるので一概には言えないのだが、一つの目安の時期である。サラブレッドオークションに出品されてしまう場合、そこが出資者としてはお別れの時となる。

つまり未勝利の場合『21ヶ月間』しか向き合うことができない。

その間にかかる預託料は、

40口…15,000円×21ヶ月=315,000円

200口…3,000円×21ヶ月=63,000円

400口…15,000円×21ヶ月=31,500円

500口…1,200円×21ヶ月=25,200円

である。未勝利馬であってもこれだけのお金がかかるのである。重賞馬だろうが未勝利馬だろうが関係ない。みんな平等に生きているのだから。

賞金分配について

次に賞金分配についてだ。

JRAの賞金は世界有数の高額賞金と言われている。

①本賞金(1着馬~5着馬までの賞金。新聞に掲載されている賞金額)

のほかに、

②出走奨励金(6着~8着馬に対する奨励金)

③距離別出走奨励金(芝1,800m以上の平地レースの1着~10着馬に対する奨励金)

④内国産馬所有奨励金(内国産馬で1着~5着の場合の奨励金。牝馬はプラスして内国産馬牝馬奨励金)

⑤付加賞(特別登録料の総額を7:2:1の割合で1着馬~3着馬で分配)

⑥特別出走手当(レースによって出走手当が支給される)

⑦地方交流競走(地方賞金+JRAから補助金がでて総額賞金となる)

と、これほどまでに厚く手当てがつくのである。

最近話題になったのはノルマンディーOCのデアリングタクトの桜花賞制覇。

この場合、

①+④+⑤+⑥が該当し、

①105,000,000円(1億500万円)+④⑤⑥総額3,351,500円(335万1,500円)=108,351,500円(1億835万1,500円)が総額賞金となるはずである。多少の誤差はお許し頂きたい。

賞金手数料について(税金等)

その賞金に対して色々と経費がかかる。あくまでも総額は賞金の話であり、そこから厩舎の取り分や、税金、クラブの手数料が引かれて初めて分配金となる。

これを見落として一口馬主を始める方もいるので注意が必要だ。

この点は、クラブによって営業手数料が違っていたり、年によって税金等の数値が変わっていく事が多いため、各クラブの約款や会員規約をご覧頂きたい。

これは必ず書いている内容だ。この点を読んでいなければ、賞金振込額の際に「こんなに引かれるの!?」と驚く事となる。クラブによっては本賞金は分配するが、奨励金等は引退時までプールし引退時精算で支払うというクラブもある。

ざっくりとした計算となってしまうが、およそ『総賞金額×50%=分配金』というように覚えておいてよいのではないだろうか。桜花賞の場合、54,175,750円くらいの分配金を400口数で割り一人当たり135,439円くらいの分配と思って良いはずである。

『そんな引かれるの!?』と思ったはずである。書いている私自身、改めてそのように感じた。

なぜならば、賞金には『JRA源泉税』『クラブ法人源泉税』『会員分配に対する源泉税』の3つの源泉徴収税が発生するからである。

この点に関しては『年次分配』という形で年に1回還付される。年末調整、確定申告的な考え方である。

一口馬主のお金の考え方について

これは、一口馬主の世界では永遠のテーマだと思う。

なぜならば人それぞれでお金に対する価値観が全く違うからである。

私は一口馬主という趣味に対して、

『馬出資代金は気にしていない。毎月の飼葉代金を稼いでくれたら御の字』というスタイルで楽しんでいる。

なかには「GⅠを目指さなくて一口やってて楽しいの?」「重賞馬ひけないからそう言ってるだけでしょ?」等の言葉をかけてくる人がいたが、おそらく価値観が違うんだろうなぁ、と感じていた。

私は『ただ馬が好きなのだ』

好きな牧場の好きな血統の馬に小遣いの範囲でゆっくりするのが好きなのだ。

北海道旅行をしながら、血統表を見ながら、仲良くさせて頂いている牧場さんを巡る事がたまらなく好きなのだ。

ツアーやパーティーでお知り合いの方々とお話しさせて頂く事がたまらなく好きだ。

なので私は子供の頃からあこがれ続けた黄色の縦縞の「社台RH」と牧場の方の優しさが素晴らしい「ターファイトクラブ」にいきついた。

一口馬主の損益分岐点について

とは言っても、お金をかけている以上、少しでも損をしない馬に出資したいという人間心理は当然であり、なんら否定する気もない。むしろ、そうだよなぁと感じる。

そこで、改めてお金の話をする。

ここでクラブ会費の話は考えない事とする。頭数によって考え方が違うし、クラブ会費まで計算に入れてしまったら損しか出ない。

 

一口馬主でかかるお金は

『募集額』+『預託料』+『保険料金/年1回』である。

募集額は社台ノーザン系クラブ(社台、サンデー、キャロット、シルク)の近5年間の平均額は『3,002万円』

一番安いのはノルマンディーOCの『1,299万円』となっている。

預託料金は、

5歳の12月末まで現役を続けた場合『36ヶ月』

先にも上げたが未勝利引退の場合『21ヶ月』

この2つのケースで考えると、

 

社台系

5歳12月末引退の場合 募集額3,000万円+60万円×36ヶ月=5,160万円

3歳9月末 未勝利引退の場合 募集額3,000万円+60万円×21ヶ月=4,260万円

となる。未勝利で引退の場合大きな赤字となってしまうのは確実だ。

賞金の所でも記載したが半分は税金等で引かれるので、手元に分配される金額は賞金のおよそ半分。

つまり、募集額3,000万円の募集馬で5歳12月末までで現役を引退した場合、

5,160万円×2=賞金1億320万円稼げる馬を探せば損はしない計算だ。

1億稼いでくれれば半分しか賞金が分配されなくても5,000万円は分配されるので損はしないという考え方になる。

これは保険料の金額や年次分配等を考えない、本当に簡単な計算となる。

実際には年次分配等があるので、もう少し優しい計算をしても良いと思うのだが、あくまでも目安をはかるための計算なのでご容赦頂きたい。

しかし遠からず離れていない数値になっていると思う。

ネット等で回収率等を発表してくれているサイトもあるが、一口賞金に対して満額表記で、進上金や控除等が計算に入っていない、また維持費の計算も考慮されていない。それでは実際の損益は計算できないのだ。

まとめると、

社台系で損益分岐点をクリアしようと考えた場合、『募集額+2,160万円)×2』の金額を稼げる馬かどうかを考えれば損しない事になる。

 

最安値の【ノルマンディーOC】で考えるとどうだろう。

このクラブの場合、ガンガン走らせ出走奨励金等で総賞金を稼ぐ事を目標に掲げている。

そういった意味での最近の代表的な馬は「ホマレ」ではないだろうか。急逝が本当に惜しまれる。

ホマレは20戦1勝「本賞金1,735万円」なのだが「出走奨励金1,381万円」で総獲得賞金「3,116万円」を稼いでくれた馬主孝行なクラブ馬だった。

ノルマンディーOCで出資を考えた場合、

5歳12月末引退の場合 募集額1,300万円+60万円×36ヶ月=3,460万円

3歳9月末 未勝利引退の場合 募集額1,300万円+60万円×21ヶ月=2,560万円

となる。社台と同じ様に考えると、

3,460万円×2=6,920万円稼げそうな馬を探す事になる。目安としては2勝クラスはクリアしないと難しい計算となる。

損益分岐点~募集額、維持費で考える

上の項で記載したように、維持費も募集馬代金も回収となるとかなり狭き門である事が分かって頂けるかと思う。

 

少しハードルを下げて「募集額」を回収するとすればどうなるだろう。

純粋に『募集額×2』をすれば、おのずと回収できそうな目安が見えてくるのではないだろうか。

 

馬代金は気にしていない、「飼葉代金(維持費)」を稼いでくれれば良いと考える人もいるだろう。

4歳12月末までにかかる維持費は60万×36ヶ月=2,160万円なので4,320万円稼いでくれれば維持費はペイできる。

未勝利引退の3歳9月末までだと、60万円×21か月=1,,260万円、よって2,520万円

まとめ

ここまでいろいろ書いてきたので、ここでおさらいをしたい。

1勝をする事を前提に4歳12月末まで現役を続ける場合、

 

馬代金+維持費を回収したい=『(募集額+2,160万円)×2

馬代金は回収したい=『馬代金×2

維持費は回収したい=『2,160万円×2=4,320万円

の賞金を稼ぐことができる馬に出資できれば収支は黒となるだろう。

 

皆様の、一口馬主ライフの参考に少しでも参考になれば幸いだ。

 
※ブログ内の数値はあくまでも目安を計ったものです。
※正確な計算値、数値は各クラブが発行している会員規約や約款をご確認ください。
※当ブログは黒字を保証するものではありません。
※一口馬主は競走馬ファンドです。趣味の範囲内で、最後はご自身が納得したうえでご出資ください。